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3軸加速度センサとは
最近のほとんどのスマートフォンには、デバイスの傾きや動きを把握するために加速度センサというものがついています。図のように左右(X軸)、上下(Y軸)、前後(Z軸)で動きを捉えます。加速度ロガーというアプリを使うとこれを数値として記録が可能です。
3軸加速度のグラフ
実際に歩行して得られたデータをグラフ化したものがこの図です。青色の波形のX軸からはどれだけ左右に動いたか、灰色のZ軸はどれだけ前後に傾いたかを可視化できます。
この2軸を用いて調査・分析を行いました。
※現時点で天明町内での被験者はまだ著者のみであるため考察も仮説段階です。この実験に興味があり協力して下さる方はご連絡ください。
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加速度ロガーによる歩行調査
X軸(標準偏差)
腕の振り
気分の良さを可視化
出典:Michalakら(2009)
X軸から気分の良さの分析する
Michalakら(2009)の実験によると被験者が楽しい気分であるときの方が悲しい気分のときに比べて腕の振りが大きくなることが考察されました。ここではこれを基にX軸で得られた数値をGIS上で数値分類して表し、気分の良さの推察を行いました。線の色が濃いほど、数値が大きいことを表します。
〈 分かったポイント 〉
・東及び北西の路線で特に値が大きい
〈 考えられること 〉
これらの路線では値の大きさから腕の振りが大きいといえます。そこから歩行者の気分が良いことが推察されます。
気分の良さは小売やサービス業にとって付加価値を高めることに繋がります。現状としてこのエリアにはお店が少ないことからこの付近の空き家を商業的に利活用する有効性が示唆されます。
ストレスを可
Z軸(平均値)
腕の振り
出典:Carneyら(2010)
Z軸からストレスの程度を分析する
Z軸からストレスの程度を推察
Carneyら(2010)の実験によると被験者の姿勢が良い(背筋が伸び腕や足を開く)程ストレスに繋がる神経内分泌液(コルチゾール)量が低いことが考察されました。ここではこれを基に、前後の動きを示すX軸の数値から歩行者の姿勢を可視化しました。数値が高いほどプラスの値に大きく、姿勢がより真っすぐであることを示します
〈 分かったポイント 〉
・北及び西の路線でプラスに値が大きい
〈 考えられること 〉
その場所における人のストレス量の低さは集中力や落ち着きに強く関係します。よってこれらのエリアでは生活やコワーキングといった機能での空き家利活用が郵意向であると示唆されます。